コラム【風呂敷考】
■■■コラム【風呂敷考】
風呂敷考
なぜ風呂敷なのか
風呂敷考[其の十七]
我が社の経営理念に
「風呂敷は大きい方がおもしろい 夢の実現をアシストします」
と掲げています。
  日は、このところの食糧問題について、風呂敷を広げてみましょう

                             平成20年5月12日

  油の暴騰により植物性のエネルギーへの転換が急速に進んだことから、トウモロコシや小麦などの穀物価格が大幅に値上がりし、ついにタイでは政府が米の輸出禁止を決定する事態となったため、周辺の輸入国では暴動が起きるなど、地球全体で食糧危機が問題化しています。また、日本が自由に輸入してきた鮪などの高級食材の貴重さに気づいた輸出元が多国間での価格交渉を始めたため、日本の商社は競り負けることが多くなっています。

 かしながら、食糧自給率が40%を割る現状にも拘わらず、我が国では「パンがなかったら、ケーキを食べたらいいじゃない」と迷言をはいたマリー・アントワネットのように、関心を持たない市民がほとんどで、まるで他人事のような空気が流れています。ホテルではパーティの後に大量の料理が残され、コンビニでは時間になると自動的に弁当類が廃棄されています。また、家庭でも賞味期限と消費期限の区別がつかない主婦がラヴェルの期限どおりにさっさと処分するありさまです。

 まざまな論議がマスコミでなされているものの、なかなか効果的な解決策は出てきません。「食べ物を粗末にしないで、大切に!!」と言ってみたって、実際に必要供給量が不足すれば終戦直後のような大騒ぎとなるでしょう。穀物を牛の餌にせずそのまま食べるようにしたり、養殖の魚ではなくその餌となる小魚を食べるようにすることも確かに有効な方法ですが、いくら節約しても要るものは要るのです。今の我が国の緊急課題は農業を立て直すことに尽きます。早急に食糧自給率を少なくとも、60%以上に引き上げる政策が不可欠だと思います。

 はいうものの、我が国で食糧自給率を60%まで引き上げることは可能なのでしょうか?個人事業の農家がほとんどの現状では不可能です。後継者が全くいないからです。では若い人たちが農業に従事したがらないのは何故でしょう。きつい・きたない・時間が不規則・儲からない・・・、いくらでも理由が挙げられます。しかし、同じ戸外でのボランティア活動に参加する若者は山のようにいます。何が違うのでしょうか?職業となるとやはり安定した生活が必要なのです。いくらやりたくても安い給料では生活できない、そこに大きな理由があります。

 後、アメリカの農地改革によって、多くの小作人が農地を手にしました。しかし、今振り返るとその政策は果たして良かったのでしょうか?農地が個人の私有地になったため、日本の農業は小規模の農地を1枚の大きな農地にして効率的な耕作をすることが出来ずコスト高になり、外国産の農産物に対抗できなくなってしまいました。

 ストを抑え、効率的な農業にするためには民間企業の力が必要です。しかし、政府は株式会社の農業参入を許可していません。株式会社が農地を保有するとそれを宅地に転換し転売して巨額の利益を貪るものと、不安視しているのです。それなら、先祖伝来の土地に道路が走って、大きなお金を手にする農家は良いのでしょうか?ろくに耕作もせず、土地が売れるのを待っている農家は良いのでしょうか?

 こで大風呂敷です。
 式会社に土地を持たせることが心配なら、土地(底地)は国や地方自治体の所有とし、「耕作権」のみ私有財産として認める方法はどうでしょう。将来、耕作を放棄すればその耕作権の価値は零となりますので、儲けのために農地を勝手に処分することは出来なくなります。
 ト・モノ・カネそして情報を有する大企業が大規模農業に取り組むことで、農業は勤務時間が安定した総合科学産業に変身し、若者の就職先として主要な選択枝の一つとなるでしょう。

 して、その若者が農業の重要な担い手となったとき、食糧不足は見事に解決されていることでしょう。


 
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