【その25】 ★管理会計その5 「固定費」について考えよう!
前回は固定費についてご説明をしました。
「固定費の削減=利益増加」になることから、経費節減が叫ばれているという
お話でしたね。
今回は「管理可能費」と「管理不能費」について考えることにします。
その前に、前回の例題の解答をしなければなりませんね。
「解 答」
正解は、広告宣伝費用と披露宴会場の光熱費です。
支配人であるあなたにとって、自ら決定できる費用項目がこの2つしかないというのがその理由です。
正社員の人事権は本社が持っていると思われますし、施設をどこに作って、資金はどうするという経営上の権限まではないのが普通の支配人でしょう。 |
つまり、支配人は正しい行動をとったにも拘わらず、最悪の結果を招いてしまったのです。
このような結果を招かないために、固定費を「管理可能費」と「管理不能費」に区分する必要があります。
同じ費用支出でも決定権がある人には管理可能費となりますが、権限のない人にとっては管理不能費となります。例えば、人事権と給与の決定権を持っている部長や課長にとって部下の給与は管理可能費ですが、社長が全部握っているのであれば部長たちは人事考課のしようがないので、管理不能費となります。
社長でさえも全ての固定費が管理可能費であるとは限りません。資金力があれば、安いコストで調達が可能ですが、余裕のない会社は、銀行の言いなりになるしかありません。無駄だと思う支出があっても、権限のない人は、どうしようもないですね。そこに責任と権限の移譲の意味があるのです。
ある若い後輩が「社長になりました。」と報告にやって来ました。「おめでとう!それで先代から代表者印は貰ったの?」と聞きましたら、「それだけはやれない!と、言われました。」思わず大笑いしてしまいましたが、現実には名目だけの専務、部長がいかに多いことか。
例題の支配人がもし全権を握っていたなら、土地建物を売り、賃借することで減価償却費を大幅に減らし利益を上げる選択もあったかも知れません。増資資金で借入金を完済すれば、金利だってなくすことができます。
経費削減策を検討する手段は、管理可能費を増やすことに尽きます。
全ての固定費が管理可能費だったら、削減なんて簡単ですね。
お解りいただけたでしょうか?固定費の本質。