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TOPICS 医療法人制度改革の概要                    2005.8.29
医療法人制度改革の概要
I.
改革論議に至った理由
  (1)法人制度の改革
   ・営利法人の整理統合 〜  有限会社を株式会社へ一本化する等
      営利を目的とする法人とは、剰余金の分配を行う法人
   
   ・公益法人等の整理統合 〜 公益法人等の整理統合 〜
      非営利及び公益性を判断する仕組みについて検討
   
  (2)医療法人制度の改革
 
・医療法人は営利を目的としない法人であるものの、昭和32年12月の医務局総務課長回答で、「退社時には内部留保を払い戻せる」としたため、剰余金の配当が可能であると誤解され、それが非営利性を否定する根拠として指摘されている。
 
・株式会社の医療機関への参入を阻止したい厚労省は、医療法人制度を改革し、非営利性を徹底する対抗策を打ち出さざるを得なかった。

II.
改革案の内容
  「営利を目的としない」という考え方を更に強化する
  (1)医業経営の基本原則(理念)を医療法に規定する
 
地域で求められる医療サービスを確実、効果的且つ適正に提供するため、自主的にその経営基盤を強化し、提供する医療サービスの質の向上及び経営の透明性を確保する
  (2)特別の利益供与の禁止規定を設ける
 
設立者、役員、社員等またはこれらの親族等に対し、施設の利用、金銭の貸付け、資産の譲渡、給与の支給、役員等の選任、その他財産の運用及び事業の運営に関して特別の利益を与えないこと
  (3)剰余金の配当禁止規定の趣旨の徹底
 
医療法人の適正な運営に視する観点から、費用の形で実質的に利益の原資がが流出しないよう医療法人の運営に著しく支障を来す経費負担の禁止規定を設ける
  (4)社団医療法人の社員の資格
 
医療法人の社員資格を明確に定める。営利目的の法人が社員になることを禁止する規定を設けるべきである
議決権は拠出額の多寡に関わらず、一人一票と規定すべきである
  (5)医療法人の理事・監事・理事会の役割
 
法令上医療法人の理事・監事・理事会の役割を明確にし、各機関が効率的に機能するように規定すべきである   (親族の制限規定は見送り)
  (6)医療法人のガバナンス
 
財団医療法人についても理事会の業務を内部チェックする機関(評議員会)を設置する規定をおくべきである
  (7)拠出金
 
社団医療法人の定款に定めるところにより拠出金制度を選択できるようにすべきである
 
 

拠出金制度とは?
・ 活動の原資となる資金の調達手段
・拠出金の返還は拠出額を限度とする
・拠出金には利息を付さない
・清算時の弁済は他の一般債権を支払った後

   
  (8)医療法人の書類の開示
 
都道府県において各医療法人が提出した書類を閲覧できる体制を整備すべきである
更に誰でも閲覧できるようにする
  (9)財政状況等に関する医療法人における広告のあり方
  (略)
  (10)医療法人と営利を目的とする法人との関係
 
医療法人の役員等が株式会社等の営利法人の役員等を兼任している場合、その営利法人から医療法人が資金の支援等を受けているときは、その営利法人の名称等を開示する義務規定をおくべきである
  (11)残余財産の帰属
 
医療法人の役員等が株式会社等の営利法人の役員等を兼任している場合、その営利法人から医療法人が資金の支援等を受けているときは、その営利法人の名称等を開示する義務規定をおくべきである
 
 

なお、当分の間、経過措置を設けることとし、取扱の変更によって既に設立されている医療法人の経営に支障がないように配慮すべきである

 
 

・経過措置の期間は特に定めないが、移行を促す指導がなされる?
・移行時に課税関係が生じる可能性が高い(要検討)


III.
改革論議に至った理由
  全ての医療法人は、(1)出資額限度法人と、(2)認定医療法人に2類型化される
 
(1)
出資額限度法人
 
医療法上の普通法人
 
 
(2)
認定医療法人(仮称)
    公益性の高い医療法人
    現行の特定医療法人と特別医療法人を一本化する

IV.
医療法改正の時期
  平成18年の通常国会に医療法改正案が提出される予定
  出資額限度法人制度は、新医療法成立後から適用されることとなる

VI.
既設の医療法人の対応について
 
(1)
出資額限度法人に移行すべきかどうかの検討を行う
 
(2)
合法的に内部留保を減らす方法を考える
 
(3)
赤字決算による資金不足は、全て理事長等からの借り入れで賄う
 
(4)
後継候補者からの増資により資金不足を賄う

VIII.
医療法人の新設を考えている個人医療機関
 
(1)
法人制度を採用する必然性があるか
 
(2)
後継候補者がいるか
 
(3)
内部留保は要らないと言い切れるか
 
(4)
所得税の節税額は、大きいか
以上
文責 前田俊雄
                                
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